FAQ 鍼に関するQ&A

QUESTION 鍼(はり)は本当に効果があるのでしょうか?

鍼施術は、原因の特定が難しい不定愁訴(ふていしゅうそ)に効果があると言われています。WHO(世界保健機関)が鍼灸の有効性を認めた疾患も多数あります。また、NIH(アメリカ国立衛生研究所)から鍼灸の病気に対する効果とその科学的根拠を認める見解が発表され、「多くの病に鍼は効果的である」と認められています。

もちろん、鍼も万能というわけにはいきません。がんそのものや形の変わってしまったものなど対応が難しい場合もあります。詳細についてはご相談ください。

つらい症状や悩みを抱えているあなた、ぜひ、一度私の施術を受けてみてください。

QUESTION 東洋医学とはどのようなものですか?

「東洋医学に興味はあるけれど、どのような医学なのかよくわからない」という方もいるのではないでしょうか。一言でいえば、現代の医学とは別の、二千年以上前から伝わる「もう一つの医学」といえます。

鍼施術に重要な最古の医学書『黄帝内経』。ここには、「人体はどのようになっているのか」「なぜ病にかかるのか」「どうすれば回復できるか」「そもそも病にかからないためにはどうしたらよいのか」「病の治療より、病になる前の養生が大切」「そして人は自然の一部であり、自然と調和することが健康の第一歩」だと説かれています。

「気血」「経絡」など、馴染みの薄い言葉については、施術中などに説明いたします。「なぜこの施術なのか?」「どんな仕組みで効果を発揮するのか?」など、気になる点がありましたらいつでもご質問ください。東洋医学や鍼についてできるだけわかりやすく説明いたします。

QUESTION 検査器具を使わずに、どうやって身体の状態を把握するのですか?

東洋医学では西洋医学とは違った角度から様々な見方をします。これは「四診」と呼ばれる東洋医学独自の方法です。先人の豊富な臨床経験をもとに、ここをみています。

顔色や様子を観察します。これを「望診」と言います。
音声や臭いを観察します。これを「聞診」と言います。
現在の症状や環境、好きな味などについて聞きます。これを「問診」と言います。
脈をみたり、お腹に触れたりします。これを「切診」と言います。

これらの情報を総合して身体の状態を判断します。また、その症状が現れた過程を重要視します。個々の方に対応した、個人を尊重する医学と言えるかもしれません。

QUESTION 施術中に何度も脈をみるのはどうしてですか?

脈の深さ、速さ、強さ、滑らかさなどの変化は脈のかたちとなってあらわれ、今のあなたの身体の状態を教えてくれます。脈には外界の気候の変化、社会環境における精神的反応など多くの情報が反映されています。

単に脈拍数を測るのではなく、身体のあらゆる情報を得るために非常に大切な方法のひとつです。身体のバランスが崩れた状態、そうした気血の流れの微妙な変化を、脈は伝えてくれるのです。そして脈をみることで刺激量や回復の過程を予測し判断しています。

QUESTION 鍼の施術は痛くないのでしょうか?

はい。当院の鍼は、まったくと言っても過言ではないくらい痛みを感じない施術といえるでしょう。なぜなら、古代から伝わる九種類の中の「てい鍼」という“身体の中に入れない(=刺さない)”鍼を使用しているからです。
てい鍼は先が丸くなっていて刺さらないので、痛みを感じることはありません。

一言に「鍼」といってもいろいろな方法があります。一般にイメージするであろう「身体にたくさんの針が刺さっている」ということはありません。「痛そうな刺す針」も九種類の中のひとつですが、形も種類も異なります。刺さらないので、皮膚から出血させることはありません。衛生面にもしっかり気を配っているため、エイズや肝炎をはじめとした感染症の心配もありません。

QUESTION 鍼には副作用はありませんか?

基本的にはありません。もし、副作用と思われる症状が出てしまった場合は“施術前の見立てが不適切だった”“刺激が過剰だった”などの明確な原因があると考えられます。

鍼があわないと感じられている方も同じ理由です。当院では鍼に関する研究を重ねるとともに施術にも細心の注意を払い、副作用のような症状が出ないよう心がけています。それでも施術後の調子よさから動き過ぎた結果、思わぬ症状があらわれる方はいらっしゃいます。これは副作用とは異なります。

QUESTION 病院での治療と併行して通っても大丈夫ですか?

はい、大丈夫です。病院での診断名や行ってきた治療内容、服用している薬の名前などをお聞かせください。

また、入院歴や手術歴、他に何か治療を受けられている場合や服用中の市販薬・サプリなどありましたらお伝えください。

QUESTION 施術直後よりも翌日に楽になるのはどうしてですか?

施術後すぐに身体の変化を感じられる方も多いですが、施術直後の変化よりも翌日以降に楽になる方もいらっしゃいます。これは前者は気の病、後者は血の病だからともいえます。また、病に対する抵抗力(正気)と、病の原因(邪気)の強さによっても異なります。

施術を経た身体は、自然に変化を始めています。効果を急いで過剰な施術を行うと、逆効果となってしまうことも少なくありません。慢性症状、長期のお悩みなど、長い目でみた身体の変化にご注目いただけますと幸いです。施術のペースや効果について不安な場合は、ご相談ください。